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昔は9月20日にならないと稲刈りは始まりません。人頼みをした日は、四時に起きて朝食を作り、ごま塩にぎり、わらじ寿司、大根干しの煮物、漬物をこびり用に作りました。
7時頃に手伝いの人と一緒に山へ出ます。年寄りがいない家では子供も連れてゴザで小屋を作り木のクイを打って帯でしばって仕事をしたものです。小学校は稲刈り休みがあり、子供は子守りをしたり手伝いをしました。子供を育てる頃は忙しくて、腰の痛みも気が付かない程でした。
1ヶ月位で稲刈りが終わる前日に小豆を煮ておき、刈り終わるとぼたもちを作り手伝いの人に食べてもらったり、お土産に持たせたりしました。
体がクタクタになっても、このぼたもちを食べると元気が出て、後の仕事がらくになりました。(「南部の味と暮し」より) |
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